注意事項
この記事は、ある日テレビをつけたらキラが「僕は殺したくなんかないのにー!!」と叫んでいてそこから全てを狂わされ、20年間ガンダムSEEDに囚われ続けてきたオタクの劇場版 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM ネタバレ全開初見感想独り言です。
心のままに書いて推敲もしないので、画像も特に貼りません。
まだ観てない人は(もう観た人も)読まないことを強くお勧めします。
全体の感想
100点満点中、1億点です。
20年間観たかったものが全て詰め込まれており、囚われていた魂が解放されていくのが分かりました。
種と種死は勿論、サンライズや福田監督過去作のオマージュを多く取り込みながら、各キャラクターのその後としてはあまりに綺麗にまとまっていたんじゃないでしょうか。
点数の内訳としては
です。
一個ずつ見ていきましょう。
ほんとに感想垂れ流しなので論理とかはありません。
各ポイントの感想
1.各キャラの扱い
キラ
キラはこの作品でようやく人間になれた気がします。疲弊した状態でラクスから離れて心を折られ、「皆(君達?)が弱いから」ってセリフが出てきた時に、言えたじゃねぇかよ、、って泣きました。
アスランとシンがギャグ寄りの立ち位置にされているので、ラクスとキラのすれ違いが際立つんですよね。
最後のドッキングからの無双は20年かけたカタルシスだったので、よく分からない涙が出ました。
アスラン
↑のキラを殴るところ、あんなに一方的で良かったんか?まぁいいか、、。
過去の自分のフラフラとした行いは棚に上げて説教できるところが最早彼の魅力なのかもしれません。
ズゴックというおふざけ要素に使われたり、最後は相手を煽るだけ煽って操縦技術以外の要素(遠隔操作)を軸に勝つところまで含めて、「アスランはこういうキャラなんだぞ」という圧を感じました。
個人的には近接戦に関しては心(未来)を読まれてもそれを超えるスピードで圧倒する、コードギアスのスザクみたいな攻略をして欲しかったところです。そうすれば近接戦でアスランに負けたシンも浮かばれたのに。。
シン
こいつが1番色々語るところのあるキャラな気がします。
全体を通じて、シンは成長したのではなく、本来の無邪気で素直、無鉄砲で考え無し(これは種死からそう)な性格を取り戻したというところに重点が置かれていました。アスランと同じくかなりギャグ寄りな使い方をされていて、SEED FREEDOMのタイトル通り、主人公はキラなんだというのを感じましたね。
最初は何も成長してないシンに困惑したのですが、キラに許された(というか、共に戦おう=認められた)ことで憑き物が落ち、本当に懐いていることが分かると「これはこれでアリだな」という気持ちになりました。
ルナに拳銃を突きつけるところでも、1歩間違えれば殺されることも考えず茶目っ気を出すあたりに馬鹿さが出ていて良いですね。
アスランに対してはちゃんと名前呼びを継続していたり、キラに対してはかつてのアスランに対してのように隊長呼びをしているのも良い。
最後の戦いで「ジャスティスなんかに乗ってたから負けたんだ、デスティニーならお前らなんかに!」というセリフの他、何も考えてないから思考を読まれないという流れで、「ジャスティスには乗るのも相手取るのも相性悪いのなんなんだこいつ、、、」とか、「キラと戦ってる時は色々考えてたはずでは、、?」となりながらも、キラにスポットを当てる上でバランスを考えるとこのくらいがちょうど良いなと不思議な腹落ちがありました。
他にも色々細かいキャラの感想はありますが、キリが無いのでこの三人に留めます。
2.三石琴乃さんの演技
これは観た人なら全員感じたと思うんですけど、腹から本気の気合いが入った声を出されていて、「撃ちー方、はじめぇ!」のところから、最終戦闘の最中の演技にはひたすら感服し、20年前を思い出して泣いていました。
演技という面ではこの映画の中で最も圧があり、SEEDに囚われていたオタクを育て、解放した親と言っても差し支えないのではないでしょうか?
3.BGM
序盤に静かな夜にのアレンジがラクス登場シーンで流れまくるんですが、全部サビ前でフェードアウトしていくんですよね。キラとラクス、2人のすれ違いを象徴するようでずっとモヤモヤするんですけど、最後にラクスがクロスアンジュ出撃するところで音を足されまくった豪華アレンジ(決意の出撃)が遂にサビまで流れるんです。というかこの曲はここ専用に作られたのかこの1分がフルなんですよね。
あまりにもエモくて泣きました。
あとは語るまでもないんですけど、出撃!インパルスのアレンジ(出撃!デスティニー)と覚醒シン・アスカのアレンジ(対決の刻の中盤)が流れたところですよね。
流石にやり過ぎだろと。カッコ良すぎると。
福田、、俺はお前を、、許してしまう、、、!
サブスク配信開始されてますので、是非振り返りで聴きましょう。
https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_lYUXEEpAqytYNiVFhPmg_oiXfNqdNvhQ8&si=yy7W3lRel0LNjivc
4.MSのCG、動き
語るまでも無い。
バンクやOPの再現から動きから何もかも完璧。
立体化とゲーム参戦、待ってます。
追記:デスティニーガンダムSpecⅡの色合い、影とかの都合かと思ったら本当にグレーベースの色合い(=レジェンドカラー)になってるんですね。親友の色、、、エモ、、、、。
5.西川兄貴とSee-Sawの歌
FREEDOMが流れた時、ミーティアが流れた時、EDで去り際のロマンティクスが流れた時、全部泣きました。
魂がね、在るべき場所に帰れた気がした。
6.終盤戦闘中のギャグ、茶化し
あれは何?なんであんなことしたの?
福田、お前の趣味で茶化すならシティーハンターを見習って前半で消化しといてくれ。。。
なぁ。なぁなぁなぁ!!!!!
本当に意味がわからない。
アスランがカガリのエロ妄想するところはまぁ、戦闘シーンの腰を折られるのは最悪だけど1億歩譲って「アスランはもう真面目に戦わせるキャラじゃ無いから」ということで片付けても良い。
でもステラのギャグ演出(初代のドズルオマージュ?)は本当に必要でしたか?
マインドハックは心の強い者には効かない(弱っていたから序盤のキラには効いた)、みたいな設定で、トラウマを克服している(※)上にキラにも認めてもらえて自己肯定感MAXなシンには無効だった、若しくは闇落ちしかけるけどキレイな状態のステラとマユラが出てきて守ってくれる、っていう演出だけじゃだめでしたか????
ステラを悪霊みたいな演出にしたお陰でXでは「呪術廻戦w」「里香ちゃんw」みたいな感想も多々見られウケてるみたいですけど、これだけは本気で嫌いです。
いくら相手視点とはいえ、女の子なんだからキレイな姿で覚えていて欲しい筈っていうルナの意見(※)もガン無視でこれですか。
シンもギャグ寄りなキャラなのは認めたけど、そこまでやっていいとは思わないし、本当にこのシーンは残念でならなかった。
誰かここを好意的に解釈する方法を教えてください。
※小説版種死5巻 選ばれた未来 のエピローグでは、オーブの慰霊碑でキラとシンが再開する前に、シンがルナと会話する中で「いまだに悪夢にうなされ、罪の意識にとらわれることもある。でも、記憶の中のマユラやステラは最期の無残な姿ではなく、在りし日の微笑みをたたえて自分を見てくる(ちょい意訳)」と語るシーンがあり、ルナもそれに対して女の子ならキレイな姿で覚えていて欲しい筈って肯定的な返事をするわけです。つまりステラのことはシンの中で忘れてはいないけど、消化出来ているんですよね(こういう大事なことは本編で話してくれ)。
終わりに
というわけで初見感想をつらつらと書きました。
不満点も、キラとラクスのドラマを際立たせるためにアスランとシンがギャグ寄りに調整されている、と解釈することでなんとかキレ散らかさずに耐えられましたし、それ以外の全てが完璧だったので、亡霊はこれにて成仏します。
作品に携わった全ての人に感謝を。
皆さんさようなら。
またどこで会えたら良いね。
追記:
どうやら私が困惑したギャグのタイミングや温度差は、両澤さんと福田監督の担当割に起因するもののようです(ソース未確認のためXでみかけたポストを貼ります)。
これが本当なら違和感を感じた部分の説明もつきますし、納得するかは別にして、理解できた気がします。
https://x.com/rum30288538/status/1751200420196970549?s=46&t=mSiVB4TZowS2Gv9CKy1yyw